後輩社員からの問い合わせ
令和6年に定額減税が実施されますよね? 先日、パンフレットが届いたのですが、各人別控除事績簿なるものを作成して管理するようにと書かれてました。パンフレットの最終ページに様式が掲載されていて、これをいちから作成しないといけないと思ってたんですよね。
そうなんだよね。
国税庁のサイトにEXCELシートが掲載されていたね。
でも、従業員数が20名しか登録できなくて、追加しようにもロックがかかっていて行の挿入ができないんです。((+_+))
そうなんだ。
結局、各人別控除事績簿のEXCELシートは、いちから作らないといけないんだね。
そうなんですよ。時間が無駄だとは思いません?
そうだ! EXCEL得意だし作ってもらえませんか?
えっ! 業務担当外なんですけど…
でも、作成するのはまだしも検証することを考えると実際の給与・賞与データがあったほうが楽だし、そのデータは渡せないし、EXCELシートを作成して、去年のデータを使って検証しますよ。
ありがとうございます。
令和6年度定額減税とは?
長く続くデフレを脱却し、賃金上昇と相まって、国民所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり、デフレマインドの払拭と好循環の実現に繋げていくために行われるもので、「令和6年度税制改正の大綱」(令和5年12月22日閣議決定)において税制改正の内容が決定されました。
令和6年 所得税定額減税 社員数が増やせる各人別控除事績簿について
ここからダウンロードして下さい。
セルにロックをかけていないので、式を壊さないように注意して下さい。
社員コードがあれば、給与データから所得税額を関数でセットできるので、便利だと思います。
また、令和6年6月からの所得税から減税できなかった金額を集計する項目も付け加えておきましたよ。
令和6年 所得税定額減税に関する疑問
その他にも気になる点があるのですが、お聞きしてもいいですか?
- Q6月~12月までの給与・賞与で減税額分が引き切れなかった場合
- A
引き切れなかった額を年調減税処理として令和6年の年末調整で減税処理をします。
- Qそれでも減税額分が引き切れない場合は
- A
減税額は引ける金額までとなるようです。
但し、引き切れなかった額を別途、給付することは検討しているようです。
それなら、こんなややこしい処理をせずに、全部給付にすればいいのに...
- Q6月2日~12月31日に同一生計配偶者や扶養親族の異動があった場合
- A
減税額を決定する基準日は令和6年12月31日ですので、その時点で対象者であるか否かを判断します。
対象者が増えた場合には減税対象額を増やして年調減税処理をします。
一方、対象者が減った場合には減税額を減らして年調減税処理をします。
(既に月次で減税処理していますので、その分は改めて徴収するという形になります)
- Q年末の扶養控除等申告書の内容に記載ミスがあって、子どもの年収が103万を超えて扶養親族ではないのに扶養親族として減税処理をしてしまった場合
- A
それを会社で把握する手段はありませんので、申告ミスしたもの勝ち的なことになりますね。
但し、税務署から年末調整の是正依頼が毎年10月くらいに届きますので、その時に判明することがあります。
その年末調整是正時に通常の所得税追徴処理と減税額返金処理をすることになります。
年調是正依頼が届いたら翌年だけでなくその後の年調是正処理でもチェックが必要となります。
- Q年末調整時に扶養親族として申告していなかったが、後で扶養親族としての要件を満たしていた場合
- A
その場合は確定申告することになります。
ほんとに減税ではなく、給付にすればこんなこと考えなくてもいいのに。